電動キックボードで公道を走ることは可能?具体的な条件を確認しよう!

       

公開日:2023/03/15  最終更新日:2023/04/20

電動キックボード 公道

キックボードにモーターとバッテリーが搭載された電動キックボードは、環境への負担も少ない電動モビリティで、家庭で充電できます。バイクや自転車に比べて駐車スペースもとらずに、運転も簡単で手軽に乗ることができると人気ですが、はたして公道で走行することが可能なのでしょうか。公道で走行するための条件も含めて紹介します。

電動キックボードで公道を走ることは可能?

電動キックボードとは、キックボードに電動式のモーターが取り付けられたもので、コンパクトで小回りがきいた乗り物です。キックボードのように足で地面をキックして前へ進む必要はなく、電動のために簡単に楽に目的地へ進むことができます。さらにバッテリーで動くために、バイクのようなガソリンなどの燃料がいらずに自宅のコンセントで充電ができるために、環境負荷が小さいうえに経済的という特徴もあります。

そうした特徴もあることから次世代のモビリティとして注目を集めていますが、公道を走行できるのかどうか分からないという人もいるでしょう。結論としては、条件を満たしていれば公道で走ることは可能です。電動キックボートといっても保安部品がついていないものもあります。そうしたものは私有地や公園でしか走行することはできません。

公道で走行させるには、道路運送車両法の保安基準に適合したブレーキやヘッドランプ、ナンバープレート照明灯、テールランプ、ブレーキランプ、リフレクター、方向指示器、警音器、バックミラー、速度計などの保安部品が備わっていなければいけません。そのほかにも、公道で走行するにはいくつかの条件や注意点があります。

電動キックボードで公道を走るためには?

警視庁の発表によると、電動キックボードは道路交通法上の車両に該当しており、定格出力に応じて車両区分に分類されると発表しています。定格出力が0.60kW以下の電動キックボードは原付バイクに該当し、それ以上の出力であれば普通自動二輪車などに該当しますが、公道で走行するためにいくつかの条件が義務付けられています。

運転免許が必要

電動キックボードの車両区分に応じた運転免許が必要となります。車両区分に応じた通行方法で車道通行をする必要があり、歩道を通行することはできません。また、ヘルメットの着用も必要となります。もし無免許で運転した場合は罰則として3年以下の懲役又は50万円以下の罰金となります。

保安基準に適合した装置

ブレーキやランプ、ミラーなど車両区分に応じた保安基準に適合した保安部品を備えなければいけません。もし基準に適合していなければ整備不良車両運転として罰則があります。

自賠責保険が必要

原付バイクなどの乗り物と同様で自賠責保険への加入が必須となり、無保険のまま運転すると罰則があります。コンビニなどでも加入手続きをすることが可能です。

ナンバープレートの取り付け

車両区分に応じたナンバープレートが必要です。ナンバープレートは住んでいるところの市役所や町役場で手に入ります。公道を走行する前に必ず車体に取り付けましょう。現状は、公道で走行するには上記ルールが適用されていますが、2022年4月に道路交通法の改正が決定したため、改正法施行後にルールが変わります。

高速度20km以下で一定の条件を満たす電動キックボードは特定小型原動機付自転車という扱いになり、16歳以上という年齢制限はあるものの免許は不要となり、ヘルメットも必須ではなく努力義務に変更となります。そのため、ますます電動キックボードの利用者は増えるでしょう。

電動キックボードで公道を走るための手順

ここでは、電動キックボードを公道で走るためには、どのような手順があるのか説明します。

保安基準をクリアーした商品を購入

量販店や通販サイトでも電動キックボードは購入できますが、公道を走行するためには、必ず保安基準をクリアしたものを選びましょう。保安基準だけでなく、安全面も考慮しなければいけないので、できれば専門店で購入するのがおすすめです。

自賠責保険加入

購入後にすぐに公道を走行できるわけではありません。その前にいくつかの準備が必要となります。そのひとつが自賠責保険の加入です。公道を走行するにはかならず自賠責保険の加入が必要となり、保険に加入せずに走行していることは違法となり罰則が与えられますので注意しましょう。加入はコンビニでできます。

ナンバープレートの装着

ナンバープレートは住んでいる自治体に行けば無料で発行してくれるので、必ず取得しましょう。ナンバープレートには、自賠責保険の加入の際にもらえるシールをはって、電動キックボードに装着する必要があります。

運転免許証の所持とヘルメット着用

自賠責保険加入後、ナンバープレートを本体に着用したら、いよいよ公道で走行できますが、その際には必ず運転免許証の所持とヘルメットの着用が必要です。まだヘルメットを持っていない場合は、必ずヘルメットを購入しておきましょう。

また、運転免許証は取得するだけでなく、電動キックボードに乗る時は必ず所持しなければいけません。運転時に所持し忘れた場合は罰則がとられるので注意しましょう。

まとめ

電動キックボードは環境に優しく、簡単に乗れる乗り物として人気で、公道で走ることも可能です。ただし公道で走るには保安基準がクリアした保安部品が必要で、運転免許の取得やヘルメットの着用、自賠責の加入、ナンバープレートの装着など、必要な条件があります。今回は、購入から公道で走行するまでの手順を紹介しましたので、ぜひ参考にしてみてください。

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